伐採・玉切り
葉を落として養分をためたクヌギ・コナラなどの広葉樹を伐り、1mほどの長さに切りそろえます。
植菌
丸太にドリルで穴をあけ、しいたけの菌を培養した「種駒(たねこま)」を打ち込みます。菌を植えた丸太が「ほだ木」です。
仮伏せ・本伏せ
ほだ木を積んで菌をなじませたあと、林の中で合掌型に組んで並べます(本伏せ)。木漏れ日と雨と風にまかせて育てます。
発生・収穫
菌が木の中に回りきると、気温の変化をきっかけにしいたけが出てきます。1本のほだ木から、4〜5年ほど収穫できます。
GENBOKU
原木しいたけ(原木椎茸)とは、クヌギやコナラなどの広葉樹の丸太(原木)に、しいたけの菌を植えて、森の中で育てるしいたけです。 木の養分だけで、約2年かけて育ちます。
同じ「しいたけ」ではありません。 いま市場に出回る生しいたけの約95%は、菌床栽培です。 原木しいたけは、上位グレードではなく別のカテゴリー。育ち方そのものが違います。
原木しいたけは、こんな順番で育ちます。木を伐ってから食べられるまで、早くても2年かかります。
葉を落として養分をためたクヌギ・コナラなどの広葉樹を伐り、1mほどの長さに切りそろえます。
丸太にドリルで穴をあけ、しいたけの菌を培養した「種駒(たねこま)」を打ち込みます。菌を植えた丸太が「ほだ木」です。
ほだ木を積んで菌をなじませたあと、林の中で合掌型に組んで並べます(本伏せ)。木漏れ日と雨と風にまかせて育てます。
菌が木の中に回りきると、気温の変化をきっかけにしいたけが出てきます。1本のほだ木から、4〜5年ほど収穫できます。
菌床しか知らない人が多いと思います。菌床もおいしいけど、原木も食べてみてください。
| 原木しいたけ | 菌床しいたけ | |
|---|---|---|
| 培地・環境 | ナラ・クヌギの丸太/森の中の露地 | オガクズ+米ぬか等の人工培地/空調施設内 |
| 収穫まで | 植菌から約2年、以後4〜5年かけて発生 | 3〜6か月で収穫、年に何回転も |
| 発生時期 | 自然の寒暖差で育つ | 通年・計画生産 |
| 肉質・食感 | 肉厚で水分が少なく、締まった歯ごたえ | 水分が多くやわらかい |
| 香り・風味 | 濃厚で野生的、だしの出が強い | 穏やかでクセが少ない |
| 農薬・栄養剤 | 使わない(木の養分だけ) | 培地に栄養添加剤を配合 |
| 流通 | 生しいたけの約5% | 約95% |
出典:林野庁「特用林産物の生産動向」(生しいたけ 61,750t・菌床 95.1%)
葉酸・食物繊維・エネルギーの3つを、原木しいたけと菌床しいたけで比べました。数字は、原木しいたけのほうが多い割合です(可食部100gあたり)。
葉酸
+53%
ビタミンB群のひとつ。ほうれん草の葉から見つかったことが名前の由来です。
食物繊維
+12%
多くの日本人が、目標とされる量に届いていない栄養素です。
エネルギー
+36%
原木しいたけは、水分がやや少ないためです。
数字:文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023。
食物繊維の説明:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」。しいたけを食べたときの効果をうたうものではありません。
ほだ木の中では、季節の温度に沿って4つの段階が順番に進みます。 この順序は温度が決めているので、早送りができません。
しいたけの菌糸が原木の内部へ伸びる。春の気温上昇とともに活動が活発になり、雑菌との競合に勝つ。
菌糸が木のリグニン・セルロースを分解する。ほだ木の養分が「きのこの材料」に変わる。
気温の低下と散水などの刺激で、樹皮の表面に小さな突起ができる。
突起が育ち、傘と柄をもつしいたけになる。ここで初めて収穫できる。
この「時間の壁」が、
味と香りの違いをつくっています。
しいたけの産出額638億円のうち、「原木 × 生」は約35億円。 全体の約5.5%、生しいたけ市場で見ても約6%しかありません。
原木栽培の約101億円のうち、約67億円(66%)は乾しいたけです。 つまり原木の生しいたけは、供給そのものが細い。 ほだ木1本は10kg以上あり、重い仕事です。生産者は減り続けていて、希少性は今後さらに高まっていくと考えています。
出典:農林水産省「林業産出額」令和6年(2024年)。原木と菌床の内訳は、林野庁「特用林産基礎資料」の生産量の割合からの推計です。
原木しいたけは、ナラ・クヌギの木の養分だけで育ちます。 栽培期間中、農薬・栄養剤を使用していません。
「無農薬」は表示禁止事項、「オーガニック」は有機JAS認証がないと名乗れません。 だからこそ、事実をそのままお伝えしています。
2022年3月、食品表示基準が改正されました。原産地の表示が「収穫地」から 菌を植えた場所=植菌地に変わり、 海外の菌床を国内で収穫した“見かけの国産”と、原木の国産が区別できるようになりました。
伊豆市でも、原木しいたけの作り手は減り続けています。 2000年頃には350戸があったものが、2026年には実生産者は49戸です。
中伊豆BASEは、伊豆市の地域おこし協力隊として原木しいたけの栽培を学びながら、 研修先や周辺の林家さんの原木しいたけの販売をお手伝いしています。 お店向けの等級と大きさはJA出荷の規格にまとめました。
同じものです。ひらがなと漢字の書き方の違いで、どちらも丸太(原木)で育てたしいたけを指します。
袋やラベルの「栽培方法」の表示を見ます。原木なら「原木」、菌床なら「菌床」と書かれています。くわしい見方は原木しいたけと菌床しいたけの見分け方にまとめました。
植菌から収穫まで約2年かかり、10kgをこえるほだ木を何度も人の手で動かすからです。2026年10月に楽天市場・Yahoo!ショッピングを調べたところ、生の原木しいたけ(標準品)は1kg・送料無料で3,750〜3,950円ほどでした。
原木しいたけは外の気温に合わせて出てくるので、春と秋が中心です。寒さに強い「冬菌」は冬にも、暑さに強い「夏菌」は夏にも出るので、品種で時期が変わります。しいたけの旬もご覧ください。
はい。干ししいたけの約8割は原木栽培です(2025年の生産量:原木1,452t・菌床272t、林野庁「特用林産基礎資料」令和7年)。一方、生しいたけで原木栽培のものは約5%しかありません。
冷蔵庫の野菜室で、ひだを上にして保存します。日持ちと冷凍のしかたは生しいたけの保存方法と日持ちにまとめました。
中伊豆BASEは、研修先や周辺の原木しいたけ林家さんの販売をお手伝いしています。飲食店・八百屋さんのご相談や入荷のお知らせは、公式LINEでお受けしています。