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新鮮なしいたけの選び方|ひだ・傘・軸の3か所で見る鮮度のサイン

新鮮なしいたけは、ひだ(傘の裏のひらひらした部分)が白くて張りがあり、傘が開ききっておらず、軸が太くて短いものです。この3か所は、しいたけが採られたあとに変わっていく場所でもあります。

この記事では、なぜその3か所を見るのかと、店頭でパック越しに見る順番、通販で届いたときの確かめ方をまとめます。原木か菌床かを見分けたいときは、原木しいたけと菌床しいたけの見分け方をご覧ください。

採ったばかりの肉厚な原木しいたけ 写真:採ったばかりの肉厚な原木しいたけ

結論:見るのは「ひだ・傘・軸」の3か所

見るところ新鮮なサイン避けたいサイン
ひだ白い。1枚1枚がしっかり張っている茶色い斑点がある。全体がくすんでいる
傘開ききっていない。肉厚でハリがある。ムラやシミがない開ききって反っている。湿っぽい。褐色の斑点がある
軸太くて短い細長い。しなびている
パック内側に水滴がついていない水滴がたまっている

この目安は、公的な紹介にそろっています。JAグループは「軸が太く、裏のヒダは、白く、しっかりと張っているもの」「カサは肉厚で開きすぎていないもの」を良品としています。船橋市の地方卸売市場は「湿ってるような感じのものや、褐色の斑点のあるものは避ける」としています。

迷ったら、まずひだを見てください。 3か所の中で、いちばん変化が分かりやすい場所です。

新鮮なしいたけを見るところ。ひだ・傘・軸・パックの、新鮮なサインと避けたいサイン 図:中伊豆BASE作成(出典:JAグループ「とれたて大百科 生シイタケ」、船橋市「今月の旬の素材(シイタケ)」)

なぜこの3か所なのか:採ったあとに起きる3つの変化

しいたけは、採ったあとも生きています。北海道立林産試験場の報告では、食用きのこは収穫後も生命活動を続け、「開傘や菌柄の成長」「萎縮や重量減少」などの変化が起きるとされています(菌柄=軸のこと)。

しいたけを含む5種類のきのこを調べた1980年の研究でも、鮮度が落ちる主な原因は「菌傘の開傘,かっ変退色や菌柄の伸長,かっ変」でした。しいたけは特に、かっ変(茶色くなること)がはっきり出たと報告されています。

採ったあとの変化表に出る場所見え方
茶色くなるひだ白い色に、斑点状の茶色が出てくる
傘が開く傘ふちの巻き込みがほどけ、平らに近づく
軸が伸びる・水分が抜ける軸・全体軸が細長くなり、全体がしなびて軽くなる

鮮度の落ち方は、温度が高いほど早く進みます。石川県林業試験場の試験(菌床しいたけを予冷してから包装した試験)では、15℃に置いたものは包装全体の重さが1日に約1.6%ずつ減り、7日目にひだが斑点状に茶色くなりました。1℃では重さの減りが1日に約0.2%で、14日目でもひだの茶色い変化は見られませんでした。

つまり3か所を見れば、そのしいたけが「どんな温度で、どれくらいの時間を過ごしてきたか」が、おおよそ分かります。

ひだ・傘・軸の見方

ひだ:白さと張り

  • 白からクリーム色で、1枚1枚がそろって張っているものを選ぶ
  • 茶色い点が出ているものは避ける。石川県林業試験場の論文では、しいたけの鮮度の評価はひだの変色と対応していて、ひだに斑点状の茶色が出ると急速に広がるとされています

傘:開き具合とハリ

傘の開き具合は、2つのことを表しています。

  1. 採ったときの育ち具合。 早めに採ったものほど、傘のふちが内側に巻き込んでいます。静岡県の富士伊豆農業協同組合 生椎茸出荷組合の規格では、傘の裏の幕(ひだを覆う薄い膜)が切れていない、4分開き以内のものが最上位の「秀」です(JA出荷の規格で紹介しています)
  2. 採ってからの時間。 上の研究のとおり、傘は採ったあとも開いていきます

どちらの理由でも、開ききってふちが反り返っているものは、鮮度か育ち具合のどちらかで一歩ゆずると考えてください。開き具合と等級の関係はどんこと香信(こうしん)の違いにまとめています。

ハリも見ます。表面にしわがなく、湿っぽくないものを選びます。雨に当たって水を多く含んだしいたけは「雨子」と呼ばれ、同じ出荷組合の規格では出荷しないことになっています。

軸:太さと長さ

軸は太くて短いものを選びます。軸は採ったあとも伸びることがあり、水分が抜けるとしなびてきます。細長く、しわが寄ったものは避けます。

軸の先の、色が濃く固い部分(石づき)は、料理の前に切り落とすところです。取り方はしいたけの石づきの取り方をご覧ください。

店頭で、パック越しに見る順番

パックのしいたけは、傘を上にして並んでいることが多く、ひだが見えにくいものです。次の順で見ると迷いません。

  1. パックを少し傾けて、横からひだの色を見る。 傘を下にして並んだパックなら、そのまま見られます
  2. 内側に水滴がないか見る。 JAグループは「パック入りのものは水滴の付いていないものを選びましょう」としています
  3. 傘のふちとハリを見る。 開ききっておらず、しわのないもの
  4. 軸を見る。 太くて短いもの
  5. 表示を見る。 生しいたけのパックには、名称・原産地・栽培方法が書かれています(東京都の食品表示の手引き)。表示の義務は名称・産地・育て方で、収穫した日は入っていないので、鮮度は1〜4の見た目で確かめます

同じ日に並んだものでも、温度で変化の早さは変わります。冷えた売り場に置かれているものを選ぶのも、ひとつの目安です。

店頭で選ぶときと、通販で届いたときの確かめ方。温度による変化の早さの目安つき 図:中伊豆BASE作成(出典:JAグループ「とれたて大百科 生シイタケ」、石川県林業試験場研究報告37号)

通販で届いたときに確かめること

通販では、自分で選べません。届いた日に、次の順で確かめます。

  1. 箱を開けたら、袋の内側に水滴がたまっていないか見る
  2. いくつか裏返して、ひだの色を見る
  3. ぬめりや、いつもと違うにおいがないか確かめる。迷うものは食べずに処分する
  4. ひだを上にしてキッチンペーパーで包み、冷蔵庫へ入れる(JAグループ)

届いたしいたけの傘が少し開いていても、それだけで古いとは限りません。採ったときの育ち具合でも開きは違います。開きだけで決めず、ひだの色と合わせて見てください。

なお、富士伊豆農業協同組合 生椎茸出荷組合の規格では、採ったあと必ず冷やしてから出荷し、朝採りのものはその日のうちに出荷しないと決められています。上の試験のとおり変化の早さは温度で決まるので、通販では「採ってすぐ届くか」より「冷えたまま届くか」を見るほうが、届いてからの日持ちにつながります。

届いた日の保存の手順と日持ちの目安は、生しいたけの保存方法と日持ちにまとめています。

原木でも菌床でも、見るところは同じ

鮮度の見方は、原木しいたけでも菌床しいたけでも変わりません。ひだ・傘・軸の3か所を見ます。

形や大きさがふぞろいでも、それは鮮度とは別の話です。育ち方の違いは原木しいたけとはで紹介しています。

中伊豆BASEは、研修先や周辺の原木しいたけ林家さんの販売をお手伝いしています。


出典:

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